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たばこと食物が 65% に影響

私たちのまわりには、がんの原因と考えられる物質がいろいろあります。がん細胞をつくる原因として、環境性の危険因子と宿主因子があります。環境性の因子は食物、喫煙、飲酒、放射線、紫外線、大気汚染、薬剤、ウイルスなど、宿主因子は性、年齢、遺伝子、免疫異常、ホルモン代謝異常などがあげられています。

特に英国のがんの疫学者ドール博士らがアメリカで調査した結果を 1981 年に発表した危険因子の影響割合は、たばこと食物の生活環境に占める割合が 65% を超えており、大きな原因と考えられています。ただ、日本人の場合は、魚や野菜をよく食べるので、食物が 20% ぐらい、たばこも 20% 程度といわれます。

がんを防ぐためには日ごろの生活習慣から原因となるものを遠ざける必要があります。今の段階では、完全に防ぐことは不可能ですが、原因となるものを弱めれば理論的には「がんの予防」が可能になります。国立がんセンターは日常生活の注意事項として、「がんを防ぐための 12 ヶ条」を定めています。このような生活習慣の注意で、がんの発生はかなり防げると専門家は考えています。